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すぐには分からない内容かもしれませんが、業界在職者が細かく解説。

システムエンジニアになるために何か資格が必要かというと、必要ではありません。ただし、情報システムの構築、運用という専門性の高い仕事をするために、さまざまな資格を持っていた方が有利ということは事実です。では、システムエンジニアが持っていると役立つ資格には、どのようなものがあるのでしょうか。例えば「ITパスポート」という資格があります。ITパスポート試験は、国家試験の情報処理技術者試験の一つです。以前は「初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)」が行われていましたが、2009年から新制度に移行して、ITパスポート試験がスタートしました。ただし、初級シスアドが、業務の向上や改善のために、業務におけるさまざまな問題の解決を目指して、業務の情報化をユーザー目線から推進するエンドユーザーコンピューティング的な側面があったのに対して、ITパスポート試験は、情報技術に関する基本的な知識を持ち、業務に反映することを目的としているため、初級シスアドと比較すると、難度はやや低くなっています。ただし、基礎を身につけるには役立つ試験であり、システムエンジニアを目指す学生から、システムエンジニアとして仕事をする社会人まで幅広く受験しています。現在の合格率は30~50パーセントと、そのときによって差はあるが、決して簡単な試験ではありません。基礎的なことを身につけたいという人は、まずITパスポート試験を受けることをおすすめします。また、「基本情報技術者試験」もシステムエンジニア向けの試験です。これも国家試験の情報処理技術者試験の一つで、2001年にスタートしています。試験の内容としては、コンピュータの科学基礎からコンピュータシステム、システムの開発と運用、ネットワーク技術、データベース技術、セキュリティと標準化、情報化と経営など幅広く、マスターすれば非常にためになる試験といえます。なかにコンピュータ言語のプログラミングについての出題もあり、システムエンジニアであれば、ぜひ受けておきたい試験でもあります。この試験を入社の最低限度の資格として定めている企業もあり、持っていれば就職、転職にもおおいに役立ちます。もし持っていなくても、入社後早いうちに取得するよう勧められるでしょう。そのため、受験生は、システムエンジニアを目指す学生を中心に、システムエンジニアになりたての社会人が多くなっています。合格率は17パーセントと低いのですが、システムエンジニアになるならば、ぜひ取っておきたいところです。